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ウィッカーマン(1973)(The Wicker Man 1973) [DVDやら映画やら]

何もしてくれないキリスト教を捨てて太陽神を信仰してきた人々。そして端から見れば理不尽ないけにえも、神に何かを与えれば何かを返してくれると信じているからこそ。そんなことが行われている島を誘拐捜査のために訪れた警察巡査。選ばれしは「王」で「童貞」で「愚か者」で「法を司る者」。「童貞」ということはあの夜に理性を超えてやってしまえば問題無かったりして。逆に宿屋では金髪女性が執拗に巡査を誘っていたようだったが、考えてみれば彼の実直さ・信仰心の高さを試していたのかもしれない。素っ裸で腰を振ってハアハアする女性と、その向こう側で煩悩に負けまいと苦悶する巡査の対称さが面白い。探していた女性が喜んで逃げたときにだいたい結末は分かってくる。後味悪いし歌は陽気だし、探偵物語だし、ミュージカルだし、わけが分からないうちにはまってしまう。「カルト映画」と呼ばれるのも納得。結末はどうあれ、ラストのハウイー巡査が素晴らしい。先行きがなかろうとも、実直な信者であることは揺るがなかった。彼の叫びはありがたいお話のようでもある。のどかなフォーキーな歌がだんだんと怖くなってくる。だいたい歌ってる内容が変。太陽神をあがめる異教なだけに昼のシーンが多いのも特徴的。明るい中でなんてひどいことを・・・カエルを使った伝承医療も怖いし閉鎖的な世界を象徴している。しかしいちばん素晴らしいのは燃やされるウィッカーマンの造形。木を組んだり編んだりして出来上がった素朴な姿は、どんな凝ったデザインより秀逸。劇中で歌われる歌に字幕をつけてほしいと思ったが、要と思われる歌にはちゃんと字幕がついていた。特典映像も面白い。撮影時は寒くて息が白くなるので、口に氷を含んでいたらしい。ロジャー・コーマンさんも関わっていたのは面白い。映画「赤い影」と二本立て公開だったのはすばらしい。クリストファー・リーさん他、関係者の口からカットしたシーンについて言及されている。それがそれがどんなシーンかは分からない。一部警察署での巡査のシーンがあったが、カットされたシーンがなくても十分面白いと思う。フィルムは捨てられてしまったらしいが、捨てた場所がすごい。特典映像の CRITIC CHOICE ではこの映画を「風変り」と称しながら、これでもかというくらいにホメまくっている。教室のシーンでの先生の発音によれば、男性のあれは「ピーニス」と発音するのが正しそう。教室のシーンだけあって勉強になる映画。面白かった。冷える。


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