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太陽の墓場 [DVDやら映画やら]

タイトルロールの映像で、何をやっているかが大体わかる。素敵な出だしです。ビン詰めのトマトジュースみたいなのは、もちろん買った血液でしょう。炎加世子さんいわく「血は赤十字に売る時代」。輸血というのは時代遅れらしい。シャツの汚れ、部屋の汚れ、街の汚れから始まって、「放るもん」のホルモンぐちゃぐちゃまで、とにかくカラーで見る汚さがリアル。明らかに皮肉な「補導モデル地区」に「お泊り百五十円」や「質入」看板のカット。この時代に戻りたいかと言われてハイ!という人は、よほど良い思いをしていた方だろう。真鍋理一郎さんの音楽を背景に映される骨だらけの建物が檻のようです。武と辰夫を遠くから撮るシーンでは、シリアスな結果になるのにユーモラスな音楽が流れる。背景音楽の使い方が良いなあと思います。娘にスケベと言われる良い大人の伴淳三郎さん。良い大人でいちばん扱いづらいのは戦争上がりの動乱屋。大日本帝国のプライドばかりで仕事をしない。あきらかに頭がおかしい。他の若者たちはギラギラしてとにかく金。しかしやることは非道。「昼は血で夜は身体で大車輪」はまだ良い方。血液売買の次は、戸籍商売だとかで、亡命してくる第三国人に日本人の戸籍を提供すると言い出す始末。金に困った人から戸籍を安く買い叩き、売った人は名前の無いバタ助になり、売ったことを言えば消されると脅される。女と逃げれば身ぐるみはがされて川の中。この中で唯一疑問を感じるのが佐々木功さん演じる武。花子にもきついことを言う武の存在がこの映画の救い。花子も武には真面目に話している様子。武と辰夫のケンカから始まる後半は、それまで以上の勢いで進んで、衝撃のラストへ。花子が叫ぶように問いかける「世の中変わるのか?!」が全て。世の先が見えなさ過ぎる世界。佐々木功さんはやっぱり歌が上手い。ラストのルンペンたちの顔のカット集はまるでホラー。ああ怖かった。晴れ。


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