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江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者 [DVDやら映画やら]

日活ロマンポルノ枠映画。久しぶりに観るなあ。最初に観たのはガード下か。関東大震災前の古い風景。けっこうロケ場所を選ぶのは大変だったのではなかろうか。上品な奥様、宮下順子さんが出かけた先になぜだか白塗りのピエロ。どうにもピエロさんとアッハんのようである。それを天井裏から覗くのがゴウダこと石橋蓮司さん。「濡れた海峡」では乱暴なとても怖いお兄さんだったが、今度は別の意味で怖い。オープニングタイトルで彼のアパートの様子、住人が映し出される。時間を無駄にしないプロローグです。そう思ったら今度はカエルの姿フライである。どうも乱歩さんは「陰獣」「黒蜥蜴」「盲獣」、あげくは「恐怖奇形人間」とか、エログロっぽい映画が多い。中には「死の十字路」なんて新玉三千代さんと三国連太郎さんの純ミステリ物があるのが救いか。とはいえ、面白いからしかたがない。「屋根裏の~」だけあって、上からのアングルの撮影が多い。もちろん屋根裏も。屋根裏で、石橋さんの背後から射す、破風の窓からの光が良い感じである。部屋のカーテンの隙間からもれる光とかも良い感じ。70年代って、光の利用が目立っていたかも。屋根裏からの視線に気がついた奥様が、見られることに気持ちよくなって、大胆にアッハーんとなるのだが、このとき彼女の目線はずっと天井である。首が痛かっただろう。天井から毒を落とされたエセ宗教家の死に様は、あっさりではなく、長い時間をかけている。これはゴウダの充実感をあらわすものだと思う。タイトルの他、「人間椅子」もネタになっている。快楽の限りを尽くす選民意識の強い「高等遊民」なゴウダと奥様の最後は、もう見た目からして人間ではない何かに変身してしまったよう。最後だけ見ると、SF怪奇映画のようです。どこからか見られていることによる感情の高まりは、見えない他人を想像しつつ消し去ろうとしていると思うので、一人でない孤独感を味わっているといったものか。けっこうパチンコとかと似てたりして。ゴウダの粉歯磨きがなつかしい。この映画のような紙袋に入った物は知らんけれど、赤い缶に入ったやつがあったなあ。後半からラストの展開が最高に良い映画でした。音楽も良かった。面白かった。


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GEOでは当然アダルト枠だった。

屋根裏の散歩者 (2016)
屋根裏の散歩者(1992)〈完全版〉
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