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日本脱出 [DVDやら映画やら]

吉田喜重監督なので見た。白黒映画かと思っていたらカラーだった。極彩色。しかもオープニング早々岡本太郎さんの姿を見れる。タツオがドラムの兄貴と話すシーンのアングルが良い。兄貴がすごく遠くにいるように見える。しかしこのアニキが実は格好だけだった。昔のトルコ風呂の様子がよくわかる。なぜトルコ風呂が登場するかというと、タツオの兄貴がその店の金庫破りをするからで、その店に努めるトルコ嬢のヤスエと付き合っているのも金庫破りのため。金庫破りはアニキがでかいボンベと溶接のバーナー扉を焼き切るという力業。そしてこのアニキがかなり情けない。薬中でフラフラ、バーナーの熱さにくらくらしている。金庫破り仲間にヤスエを寝取られそうになる。終いには女房の家に帰る始末・・・って女房いたんかい。しかも「今度産まれるんだ」と泣きを入れる。このアニキとアニキが連れてきた競輪選手のおかげタツオは散々。ヤスエも散々。人をあやめてしまった以上もう日本にはいられない。それで「日本脱出」となる。この逃亡の中、最初は犬猿だったタツオとヤスエが、ヤスエを助けたこともあってちょっと良い仲に。これが良くなかった。寂しがり屋のタツオは、一人で逃げれるところをあんまり寂しくて女の元へ。日本を脱出するためにヤスエは基地の知り合いを訪ねるが、オリンピックで忙しいせいでアメリカ行きでなく韓国行きの飛行機しかないとか、それじゃあ行きたくないとか、なかなかうまくいかない。やっぱりタツオは一人で出ていくのがさみしい。裏切られるは逃げるはおどされるは失くすはと徹底的にツイてない話し。その中でタツオとヤスエの交錯する心がすばらしい。こういうのを吊り橋効果とでも言うんだろうか。音楽が効果的。店の外階段から辺りを見回すヤスエのシーンは何事かとドキドキさせてくれる。女優さんの桑野さん、坂本スミ子さん、市原悦子さんは分かったが、後は分からない人ばかりだった。タツオの言う「死んでもお前を話さない♪」は「ダイアナ」の歌詞だろう。ヤスエと警察が並んで歩く道の白い制服の女の子たちは、聖火リレーが走る道を掃除してたんだろうなあ。タツオとヤスエが暗い森林の中を駆けていくシーンが映画的でかっこいい。この他にも広がりのあるカットが多数。ヤスエが小型のラジオ経由でタツオの話しを聴くシーンも面白い。当時としては先端を行く状況かも。このラジオがデザインされたDVDメニューもおしゃれ。ヤスエ役の桑野みゆきさんが素晴らしい。ドーン、バーンのダイナマイトではないけれど、スレンダーなスタイルがなんだか薄幸な感じ。彼女のための映画。面白かった。晴れ。


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